源氏物語(未完) / 旧徒然草校閲日記
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桐壺の帖 四、靫負の命婦、母北ノ方を見舞う。
(現代語訳) 台風が通り抜けた後の夕暮れは肌寒く、いつもより御息所が偲ばれる。ミカドはユゲイの命婦という女官を実家に向かわせた。出発の頃には夕方の月が、気持ちよさそうに浮かび、本人は思いに耽っている。「こんな晩は演奏会をしたものだ」と浮かぶ記憶に任せるまま、琴の音色を優雅にうねらせ歌たいだす。誰のも…