桐壺の帖 八、ゲンジの元服と結婚。藤壺女御への淡い恋心。

(現代語訳) この愛らしいわらべスタイルも見納めかと思えば勿体ないが、十二歳になると元服である。ミカド自ら指揮を取り、元服式の限りを尽くした。去年の春に皇太子の元服式が紫宸殿であったが「それにも負けるな」との命令だ。 「役所が祭礼の準備や食物の調達をすると事務的になる」 からと、特命があって、とにかく…