夕顔の帖 四 ゲンジの君、六条御息所を訪問する

(現代語訳) 秋になった。自分が悪いに違いないのだが、ゲンジの君は心がモヤモヤすることがたくさんあって、左大臣の御殿にはご無沙汰がちになっていたので、先方は納得できないようだ。六条大路近くの人も、はじめは近寄りがたかったゲンジの君だが、いざ手に入れてしまうと掌を返すようにおざなりになってしまったのだ…