源氏物語(未完) / 旧徒然草校閲日記
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夕顔の帖 十一 夕顔の正体
(現代語訳) 九月の二十日を過ぎると、ゲンジの君の病は完治した。すっかりやつれてしまったのだが、それがずいぶんとセクシーなのである。空気ばかり見つめながら、声を出して泣き出すので、その姿を見た女官などは、「化け物に取り憑かれたのかも知れない」と心配するのだった。 気持ちの良い夕暮に、ゲンジの君は右近…