源氏物語(未完) / 旧徒然草校閲日記
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若紫の帖 五 ゲンジの君と藤壺の密会と懐胎
(現代語訳) 藤壺の宮は、体調を崩し里に帰っていた。ゲンジの君は、ミカドが心配し錯乱する様子に身につまされつつも、好機が到来を感じたのだった。ただ上の空で、どこに行く出もなく、後宮でも、二条院でも、昼間は放心していた。日が暮れると、王命婦を泣き落として密会のチャンスを窺った。 いかなる裏技を使ったの…