山尾悠子『飛ぶ孔雀』の感想①|行き違う姉妹は増殖する世界で

寡作な幻想小説家として知られる作者の連作長編『飛ぶ孔雀』をようやく読みました。 あまりに凄い。凄すぎる。これはとんでもない小説を読んでいるのでは……と興奮で打ち震えながら読み進めたのですが、読了した今となっても未だ熱に浮かされたような状態です。