砂の女 安部公房 著

友人がわたしの部屋に置いていってくれた本。読み始めたら、とまらない。疲労の描写が、たまらない。 暑くてぐったりした体を横たえながら読むと、異様にしっくりくる。読みながら身体ごと連れて行かれる。なにこれ、すごい。 筋肉の隙間に、石膏を流しこまれたら、おそらくこんな気分になるにちがいない。 (第二章・22 …