フランチェスコ・ペトラルカ『わが秘密』(岩波文庫 1996, 近藤恒一訳)

およそ思慮も節度も欠けることがらを思慮で治めるなんて できない相談。 テレンティウス(第三巻 三「愛の治療法」p198) 精神的危機に襲われた自分の魂を救済するため、出版の意図なくただ自分のために書かれた対話篇。真理の女神に呼び出されたアウグスティヌスが主導する問答体形式の作品となっている。ペトラルカとし…