エトムント・フッサール『ブリタニカ草稿 現象学の核心』(原書1927 ちくま学芸文庫 2004 谷徹訳) フッサールとハイデッガーの共同作業の不成立からみる方向性の違い

フッサールが『ブリタニカ百科事典』の求めに応じて「現象学」の項目のために執筆した四つの草稿を集成。フッサールの論文は決定稿よりも草稿のほうがわかりやすい。著作でいうと最終著作『ヨーロッパ諸学の危機と超越論的現象学』(中公文庫)よりも草稿を集成した『間主観性の現象学』(全三巻 ちくま学芸文庫)のほうが…