読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ
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エルンスト・カッシーラー『シンボル形式の哲学』(一)(原書 1923, 岩波文庫 生松敬三、木田元訳 1989) 20世紀コスモポリタンの知性の威力
ハイデッガーは田舎者の知的な土着念力、カッシーラーやジンメルはコスモポリタンの知的揚力といった印象を受ける。20世紀は良くも悪くも田舎者のほうが力があった。容易な着地点など認めない天使的なものの知性はパワーバランスでは負けていた。21世紀はどうか。田舎者もコスモポリタンも人間のかたわらで動く機械の…