エルンスト・カッシーラー『シンボル形式の哲学(四) 第三巻 認識の現象学(下)』(原書 1929, 岩波文庫 木田元訳 1997) 量子論時代の哲学

わめき叫んでいた音声から量子論が語られるようになるまで、数の概念がなかったところから虚の世界、複素数が描き出す世界まで、人間のシンボル形成能力を芯に描ききった20世紀の遺産。世界の見方を教え、変えてくれるという哲学の醍醐味が味わえる著作。 ピタゴラス教団の人たちによって思考と存在の根本原理だと確認さ…