読書三昧(仮免) 禹歩の痛痒アーカイブ
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吉野朋美『後鳥羽院』(2012年 コレクション日本歌人選 028)
世を治める立場にあった天皇・上皇の和歌の歌いぶりは臣下や女官たち地下の者の歌とは構えが異なり「帝王振り」などとも呼ばれる。国を思い民を思う視野の大きさと、なにものにも疎外されない立場からくる鷹揚さと威厳が、歌にもあらわれる。「帝王振り」としていちばんよく挙げられるのは次の歌。 我こそは新島守よ隠岐の…