『この世界の片隅に』の敗戦の日描写の嘘っぽさの理由を坂口安吾が教えてくれた。

『この世界の片隅に』では、いわゆる「玉音放送」で天皇から臣民に対して帝国日本の敗北が宣言されたあの日の様子を、次のように描いている。[1] すず以外の北條家の人々(やラジオを聞きに来た近所の人たち)は、実にあっさりと敗戦を受け入れて、まるで何事もなかったかのように日常へと戻っていく。 一方すずは天皇自身…