031『愛と障害』アレクサンダル・ヘモン/岩本正恵訳

手錠かけられるのは只あたしだけ そもそも、そういう話が語られることがあるとすれば、僕が唯一の語り手のはずだった――物語を語ることにおいては、僕は一族でただひとりのプロなのだから。(p.162) <<感想>> 本作は一応、連作短篇ということになっているが、これがなかなかの食わせ物だ。読み味としては一つの長編に近い。…