[5]第2章「転がる卵のように――集団就職と戦後都市(1)」 - 菊地史彦|論座アーカイブ
1950年代の半ば以後、桜の咲く頃になると、東京や大阪など大都市の駅には、中学を卒業したばかりの少年少女だけを乗せた列車が次々に到着した。表情にあどけなさの残る彼らは、東北や九州などの農村から働くた