〈中国SF〉の醍醐味を伝える、宇宙を駆ける心理戦:『三体Ⅱ』池田純一書評

アジア初のヒューゴー賞長篇部門に輝いた、劉慈欣による現代中国最大のヒット作『三体』。中国で合計2,100万部、英訳版では100万部以上を売り上げた全三部作から、待望の第二部が発売となった。衝撃のスケールで展開する本作から見えてきた「中国SF」の深淵、そして昨今のテクノスリラー化するSFとは異なる「SFらしさ」を…