A-01 四畳半の空

生きる。 ただそれだけのことに酷く疲れる人が多い。 果たして私もその一人だろうか。 人はなぜ生きるのか。 四畳半の天井にへばりつく名も知らぬ虫にそんな問答を繰り返している。 虫は何言も発さない。 おまけに此方に背中を向けつつ、細い足でポリポリと腹を掻いて見せる。 「とうに解は得ておる、我を見よ」とばかりに…