名所江戸百景 王子装束ゑの木大晦日の狐火

毎年、大晦日の夜、社に近い榎の下に集まった狐は、ここで衣裳を整えて王子稲荷社に参上しました。近在近郷の農家では、狐がともす狐火の量で、新年の豊凶を占いました。キラキラと星が輝く夜空は、鉱物性の雲母(キラ)を絵具に混ぜて摺る「雲母摺(きらずり)」という技法が使われています。闇に包まれた森の木々の先には…