街の幸福 (小川 未明)

 盲目(めくら)の父親(ちちおや)の手(て)を引(ひ)いて、十二、三歳(さい)のあわれな少年(しょうねん)は、日暮(ひぐ)れ方(がた)になると、どこからかにぎやかな街(まち)の方(ほう)へやってきまし…