三国志 (吉川 英治)

黄巾賊(こうきんぞく)一 後漢(ごかん)の建寧(けんねい)元年のころ。 今から約千七百八十年ほど前のことである。 一人の旅人があった。 腰に、一剣を佩(は)いているほか、身なりはいたって見すぼらしいが…