手当ての航跡|朝日出版社
数千年のあいだ、医学はなぜ〈進歩〉しなかったか、プラジーボ=偽薬はなぜ効くか、などの問いに答えながら、病いと治療と文化について考える。病院に集めた病い篤き病者から〈病気〉を抽出し、病いと病者を分離して、近代医学は成立した。文化が病気をつくったのだ。いま、治療のはじまりにあった〈手当て〉が恢復される…