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「怪異」として存在する邸宅とお屋敷
明治24年、民俗学者の柳田国男が自費で出版した説話集「遠野物語」。そこに収録されている異聞怪談、なかでもマヨヒガと題された2編の話は、私が昔から特定の建物に対して抱いていた曖昧極まりない感覚にいくつかの支柱を与えた。すなわち、人が不在のはずの空間で、「あたかも誰かが生活を営んでいるように見せる」何かの…