旭川遊歩の回想、とめがき【2】零雨の平らな街と古い銭湯

// 羽田空港を出発し、津軽海峡上空を通過したあたりで眼下、飛行機の窓一杯に見える北海道は、視界の及ぶ限り山々のうねりで構成されている。 季節にもよるのだろうけれど夏だとかなり濃い緑で、むしろ黒い、と言ってしまっても間違いではないような深い色。さらに冬になると葉を落とした樹木の集積が、白い雪との対比も…