【乗船記録】暮れの春にはオーシャン東九フェリーにて - 真夜中の海の虚を果敢に揺蕩う船|四国・徳島県ひとり旅(1)

オーシャン東九フェリーのうち一隻「しまんと」を利用した感想を綴る。こうしている今も凪いだ海原の上で穏やかに揺られる感覚が残っていて、夜、布団に入ってからそれを思い浮かべると、陸地でもよく眠れた。波の音はもう遠いけれど、瞼を閉じれば耳朶の奥に蘇ってくる。低く。夜は空よりも暗く黒い、あの太平洋のうねり…