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夏目漱石《夢十夜》第一夜 より:百合の花の香で思い出すこと
百合といって、根ではなく花の方から真っ先に連想させられるものといえば、私にとっては夏目漱石の小説《夢十夜》の第一夜に登場する一文かもしれない。作中の「自分」によって、「真白な百合」が「鼻の先で骨に徹(こた)えるほど匂った。」と述べられる部分。骨にこたえるほど……。