【小津安二郎生誕120年】映画『早春』(1956年)あらすじと感想/池部良と淡島千景が冷え切った夫婦を演じる再生の物語

丸の内勤めの杉山(池部良)は、一児を亡くしてから妻・昌子(淡島千景)との関係に隙間風が吹くようになっていた。キンギョという綽名の若い女性(岸恵子)と不倫関係にある彼だったが・・・。 小津安二郎が『東京物語』(1953)に次いで発表した映画『早春』(1956)は、夫婦を主題にしたいくつかの小津作品の中でも最も深刻…