猪瀬直樹 著『日本凡人伝 今をつかむ仕事』より。Q:日本とアメリカは何が違ったか。A:アメリカは、偉い人が本当に偉かった。

つまり、猪瀬氏が、膨大でつかみどころのない事象を細心の注意をはらって分析していった果てに見いだすのは、無定見な欲望であれ、脆弱な理想主義であれ、意識的であれ無意識的であれ、要するに固有名詞をもった個人のヴィジョンなのである。どんな巨大な文化構造であっても、誰かが夢を見なければ始まらない ―― さまざま…