三浦英之 著『災害特派員』より。未来がどうなるのかなんて、結局誰にもわからない。

「今になって色々なことを言う人がいるけれどさ」と渡辺は出てきたソーセージを楊枝の先でつつきながら言った。「当時を知っている人間からすればさ、あの日、自分たちの住む町にあんなに大きな津波が押し寄せてくることを予測できた人なんて、一人もいなかったと思うんだ。だから今でもよく考える。未来がどうなるのかな…