宮崎智之、磯上竜也、和氣正幸、他『随風 02』より。一編のエッセイには、その人が生きてきた人生が詰まっている。

なぜ死について考えたのかというと、人生は有限であることを確認したかったからである。それを意識することで、幼い僕は性の一回性を意識し、自身の生を歩み出したことは冒頭に書いた。有限性によって意識されたもの、一回性によって駆動したものとはなにか。ここで僕は、「時間」という概念についに行き着いたのだった。…