寺山修司 著『家出のすすめ』より。田中泰延さんに倣えば、服部龍生さんは「聴きたい音を、出せばいい。」

しかし、ともかく、わたしは自分を「それはわたしです」と言い得る簡潔な単独の略号をおもいつきません。ましてや、先生が生徒に、「君はだれ? 何する人? って聞かれたら、すぐ大きな声でわたしは何々です、と答えられるような人間になりなさい」 などと教えているのをみると、どうも不当なことを教えてるような気がして…