松岡亮二 著『教育格差』より。学校は午前だけにして、午後はフォローすべき子の「違う扱い」を求む。

日本の義務教育制度には(特に他国と比較すると)高度に標準化された「平等化」機能があるし、学校現場でも個人間の差異が表面化しないよう「平等」を重視する傾向がある(苅谷2009)。ただ、ここでの「平等」は「同じ扱い」(equal treatment)を意味し、処遇を変えるのは差別感の温床とされてきた(苅谷1995)。この帰結…