宮口幸治 著『ケーキの切れない非行少年たち』より。ケーキの切れない非行少年たちに、クリスマスケーキを!

私が本書を書こうと思ったきっかけは、本文中でも引用した元衆議院議員の山本譲司氏の著書『獄窓記』(新潮文庫)を読んだことでした。さまざまな障害を抱え、本来なら福祉によって救われるべき人たちが、行き場がないがゆえに罪を犯して刑務所に集まってしまっている――。山本氏が描いた受刑者たちの姿は、当時私が勤務し…