吉本隆明 著『ひきこもれ』より。休めメロス。

たとえば太宰治は、小説の登場人物に、学校なんてものは、カンニングしても何でもいいからとりあえず出ておけばいいんだと言わせている。また、武田泰淳は、大学を中退した奴じゃないと信用しないと書いています。 勝手な言い草のようですが、それなりの確信をもって言っているのです。こういう人たちのほうが、よほど正直…