國分功一郎 著『中動態の世界』より。過労死という言葉を必要としない未来を、意志する!

ある単語の不在は、出発点ではなくて結果である。 たとえば、「オオカミ」という単語をもたない言語があるとすれば、それはその言語の使い手たちが、オオカミを特別に認識する必要をもたなかったからに過ぎない。認識の必要だけでなく、さまざまな事例ごとにさまざまな事情があるだろう。それは個別に検討してみなければ分…