角幡唯介 著『極夜行』より。極夜の果てに昇る最初の太陽を見たとき、人は何を思うのか――。太陽と、出産と。

しかし私は極夜にひきつけられたのだった。気になってしょうがなかった。太陽のない長い夜? いったいそこはどんな世界なのだろう。そんな長い暗闇で長期間旅をしたら気でも狂うのではないか。そして何よりも最大の謎、極夜の果てに昇る最初の太陽を見たとき、人は何を思うのか――。(角幡唯介『極夜行』文藝春秋、2018) …