ー化げに行く

カランコロン 『いらっしゃい。あっども。お連れの方はまだみたいですよ』 マスターに眉毛で返事をし、傘を店頭の傘入れに入れた。そのまま当たり前のように店(bar)の奥にある大きな古時計の前の席に座る。テーブルの上には予約席と書かれたカメレオンのオブジェが置かれていた。 『いやな雨ですよね~。やっと暖かくなっ…