【創作短編小説『赤い正真正銘』――2、大阪は雨だった……】#635

2、大阪は雨だった…… 大阪に着くと、そこは小雨がふりしきっていた。その天気のせいなのか、言いようのない胸騒ぎがした船橋は、その不安を打ち消すように大げさに呟いた。 「あら、雨ですね。Qさん」 「ほんとだね、東京はさわやかに晴れていたのにね」 その口ぶりからは、Qもなんとはなしにこれから訪れるかもしれない目…