【創作短編小説『赤い正真正銘』――11、赤いドロボウ猫】#661

11、赤いドロボウ猫 社長室に呼び出された日の翌日もさわやかに晴れ渡っていた。サクラもあと少しで咲くのではないか、と期待されていたが、未だ開花宣言は出されていなかった。 その日、小関は目を腫らして出社した。その眼球は真っ赤に充血していた。それは徹夜で仕事をしたためか、夜を通してうれし涙を流していたせ…