『ある男』:平野 啓一郎【感想】|愛したはずの夫はまったくの別人だった

こんにちは。本日は、平野 啓一郎氏の「ある男」の感想です。 2019年本屋大賞第5位。過去が人を形作るならば、人を愛することは積み上げてきた過去も含めて愛することになります。偽りの過去であったならば、現在の愛はどうなるのか。そもそも愛の対象とは一体何なのか。現在だけでは駄目なのだろうか。 偽りには二種類あ…