村上春樹『カンガルー日和』〜未(ひつじ)を巡る冒険が始まる朝に100%の女の子と出会うことについて

カンガルー日和 「ねぇ、年越しに読む本は何がいい?」 そんな台詞から始まった会話は「未年にちなんで羊が出てくる作品が尊い」という結論になった。『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』や『羊をめぐる冒険』を想起したが、同じ羊男ならばと『カンガルー日和 (講談社文庫)』を薦めた。やれやれ、「まだ」と「もう」の…