ただあの子が愛おし過ぎて

あなたへ ねぇ、あなた。 こんな感情があるだなんて、これまで知らなかったよ。 ただ、あの子が愛おし過ぎて、涙が溢れてしまうだなんてさ。 あの子の巣立ちの日。 あの子が乗った電車が見えなくなるまでを笑顔で見送って、 ひとり、改札口を出ると、やがて涙が零れ落ちました。 拭っても、拭っても、すぐに景色は歪んでい…