あなたの姿が最後にしてくれたこと

あなたへ 不意に届く香りというは、 心の奥底に仕舞っていたはずの記憶を、 半ば強引に引き出す力を持っているものなのかも知れませんね。 あの日の私に不意に届いたのは、焼香の香りでした。 思いもしなかった場所で見つけた香りに、 思わず立ち止まった私の中へと鮮明に蘇ったのは、 あなたのその姿を最後に見たあの日の…