自分が「ただ社会を眺める側の人間」だと悟った時の哀しみ

(文・南 しらせ) あの時あの場所で私が興味本位であの冊子を手に取らなければ、知らなくてもいい現実を知らなくて済んだのにと後悔している。でもそれはいつかは知らなければいけない現実でもあった。 学生時代の同級生の近況を知る ある日、私が地元の図書館に本を返しに行った時のことである。中高生向けに地元企業と…