大器晩成の偉人たち 「もう手遅れ」の絶望と、「まだこれから」の希望のあいだで

「正岡子規三十六、尾崎紅葉三十七、斎藤緑雨三十八、国木田独歩三十八、長塚節三十七、芥川龍之介三十六、嘉村礒多三十七」 「それは、何の事なの?」 「あいつらの死んだとしさ。ばたばた死んでゐる。おれもそろそろ、そのとしだ。作家にとつて、これくらゐの年齢の時が、一ばん大事で、」(太宰治「津軽」) 老い。 も…