有徳人(うとくにん)|用語|ヒストリスト[Historist]−歴史と教科書の山川出版社の情報メディア−

徳人・得人とも。中世~近世における富裕者をいう。流通関係に携わる一般庶民の富者をさす場合が多い。経済的利得が「徳」と表記された背景には,御伽草子の長者説話のように,拝金的世相や単純な致富願望とは異質な,中世民衆の「有徳」観があった。有徳人には頭役や寄進などによる社会への経済的・宗教的還元が期待され…