いっちの1000字読書感想文
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『青痣』宮下遼(著)の感想【母に一人残された少女】(野間文芸新人賞候補、三島賞候補)
母に一人残された少女 二人暮らしの家から、母が消えます。 母の最後の言葉です。 「ジターヌを切らしてるみたいなの」 (中略) 「だから、ちょっと買いに行ってくるわ」(p.37) ジターヌ(煙草)を買いに、少女から離れる母。 少女は、子を預かっている貸本店に残されます。 貸本店の店主が、少女に言います。 「――お母…