『壺中に天あり獣あり』金子薫(著)の感想【閉じ込められた世界で没頭する】(三島賞候補)

閉じ込められた世界 主人公は、広大なホテルの中をさまよいます。 どんなに歩いても、 廊下が一直線に続き、 部屋のドアがずらっと並び、 螺旋階段が上下に伸びています。 ホテルの外へは出られません。 部屋のドアを開けると、ベッドがあったり、バーや資料室があったりします。 その閉じた世界で、主人公は歩き続けます…