森の奥へ
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三日月の夕。 (創作短編小説)
寒い寒い夜だった。風がガタガタと病室の窓を叩いていた。しっかりと締め切ってあるはずなのに、部屋の暖房は全然効いていなかった。冷たい風は僕の心のぽっかりと空いたすき間に吹き込んでいた。僕と両親はばあちゃんの危篤の知らせを受け、少し前に病院に駆け付けたところだった。 北部の山間部では今年初めての雪が降っ…