<随想>田村芽実 父が夢見た光景
私の実家は群馬の田舎。近くに電車もバスもない。車の運転ができない私は、誰かの車に乗せてもらわないとどこにも行けないし、乗せてもらったとしても、都会みたいに遊べる場所がたくさんあるわけではないから、行く所は大体決まっている。都会に住む私には何かと不便だが、生まれ育った町とわが家は心のオアシスだ。