エジプト・カイロ カイロのブロラン号 <トラキチ旅のエッセイ>第14話

ボロボロのポンコツ。廃車だろうな…と思って見ていると、やがて通りの向こうからオーナーが登場。 錆びついたドアをギイと引き開け、ホコリだらけのシートに座るや、高らかに空ぶかし一発。辺りに黒煙を撒き散らせて、けたたましく去ってゆく。 ここカイロの街角では、普通に見られる風景だ。 もっとも、道端には放置され…